男同士の愛に目覚めて20余年。夫と娘にバレてます。1年前からM/M洋書にはまってます。コメントTB、大歓迎☆
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大好き☆作家さんのページ
月曜日から実家に泊まり込んでいました。娘の世話以外、何もしないでいたので、体調はすっかりよくなりました。夫にも実家から通ってもらいました。実家が近いって、本当にすばらしい…。

実家にくるときには、ホモ本は持たないようにしています。
今回は図書館で借りた本を持ってきました。その中にあったのが、『おれの墓で踊れ』。児童書です。先日いただいた1996年の小説JUNEの本の紹介コーナーで紹介されていた本です。私は昔、JUNEを買うと隅々まで読んだものでしたが、その中でも必ず読んでいたのがこのコーナー。当時ここでは、同性愛を扱った一般書も月1~2冊は紹介されていたのです(最近は買ってなかったので知らない)。一般書の表紙を隠れ蓑に、図書館に入れてもらったこともある…。

さて、この『おれの墓で踊れ』、題名があまり心に響いてこなかったのですが、そのままの意味でした。作者エイダン・チェンバースによると、1966年、友人の墓を損壊したかどで逮捕された少年が理由を聞かれて、どちらが死んでも残ったほうが相手の墓の上で踊る誓いを立てたのだと言うばかりだったという記事を読んで、この小説の構想が浮かんだのだそうです。

もちろん、理由は、友情を超えたものがそこにあったから。そして少しばかり、普通とちがっていたいと思っていたかったから。

おれの墓で踊れ』エイダン・チェンバーズ作/浅羽莢子訳
16歳の少年ハルが、「死んだ友人の墓を損壊した」という罪で逮捕された。だが「なぜそんなことを」という問いに、ハルは答えようとしない。深夜、18歳で死んだ友人バリーの墓で、ハルは何をしようとしていたのか。バリーはなぜ死んだのか…。ハルが唯一信頼する教師オズボーンの勧めで書き始めた手記から、次第に、ハルとバリーの絆と破局、二人が交わした誓いが明らかになる…。法廷に任命されハルを見守るソシアルワーカーのレポートや、事件を伝える新聞記事等を織りまぜながら、最も残酷な形で恋を失った少年の混乱と再生を描く、心に響く青春小説。1980年代にヨーロッパ中の若者の心を捉え、今なお読み継がれている一冊。

ハルの一人称で書かれた小説で、最初は彼の世界に入りにくかったです。「オレは、オレは」と書かれていると、うっとうしいと感じてしまいがちなもので…。
ですが、途中ではさまれたソシアルワーカーのレポート、「午後二時半、面談開始。ヘンリー(ハルの本名)はこの年の少年としては中背、金髪、ほっそりしている。男らしく整った顔というよりむしろ、かわいらしい顔立ち。16歳9ヶ月という年齢より下に見える。15歳というところ。(以下略)」を読んだあとでは、ハルに対する印象まで180度変わって、一人称もそんなに気にならなくなりました。
げんきんな私…ですが、だれでもかわいい子には弱いもの!

ハルが、バリーと出会って仲良くなって、そしてバリーが死ぬまでは、たった7週間です。
その7週間の間に、何を何回したのかを勘定する箇所があります。

初めて一緒に出かけた晩のやつも含めて、映画を4本見た。
食事を109回、一緒にとった。朝食が23回、昼食が44回、夕食が31回、ピクニックが9回、そしてベッドでの夜食が2回。
文字通り一緒に寝たことが23回、形はいろいろちがっても婉曲表現で言えば寝たとなることが55回。

こういう勘定、私もしてました。夫と付き合いだして夢中だった頃。ハルのバリーへの気持ちがよくわかります。
そんなにもバリーに夢中だったハルは、バリーの裏切りに会い仲たがいしたまま死なれ、悲しみと怒りをぶつける場所がなく余計に混乱してしまうのです。

最後のシーン、手記をあらかた書き終えてすっきりしたハルは、友人スパイクのヨットのペンキ塗りを手伝っています。
スパイクに「おまえってどうかしてるよな」と言われたハルは、「普通のどこがいいのさ?」と言い返します。それって以前にバリーがハルに言った言葉。そしてその夜、ハルはスパイクと寝ます(たぶん。そのままずばり書いてあるわけではないけど…)。
このバリーのような軽薄な行動をとっているあたり、ハルは吹っ切れているように見えて全然吹っ切れていないんじゃないか、と思わされます。それより何より、私としては、もとのままのハルがよかったのに。
ハルはずっと、本物かつ永久的な心の友を探していたのに、もうそれを重要だとは思わなくなっています。現実として、それは成長したということなのかもしれません。でもハルの場合、その場しのぎの相手でいいと思うようになったふしがある。
忠誠を誓える相手というのは最初からどこかにいるのではなく、だれかと出会って、その人とお互い認め合って、譲り合ってしているうちにそういう相手にお互いにとってなるのだと思っています。

ハルはこれからどんどん変わるだろう、と思える終わり方をしていることが救いです。まだハルは17歳にもなっていません。20代、30代になったハルはどんな素敵な青年になっていることでしょう。

この本、児童文学です。
児童にはさすがにちょっと刺激が大きいんじゃなかろうか…? 中学後半~高校あたり、ちょうどハルの年齢層あたりが適齢期かな。



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2005/06/18 06:44 BL洋書・翻訳物 TB(0) CM(6)
コメント
こんにちわ、ふううさん。

チェンバースの名前が嬉しくてやってまいりました。
ハルの成長は再生というものだろうけど、それが残酷な感じもして大人になるというのはこういうことなんだろうなと思わされました。
ふううさんの書かれたように、これからハルがどんな風に変わるのか楽しみな終わり方でした。
これを児童文学にカテゴライズするのもすごい。
私もせめて14歳くらいからにして~と言いたい。

このほかに「二つの旅の終わりに」とい作品もあります。
こちらも大好きな小説。
青春の不安定さや葛藤を見事に描く作家だと思います。

長々と失礼しました。それではまた。
2005/06/18 18:31 アキ URL [ 編集 ]
>アキさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

さすがアキさん、すでに読んでいらっしゃるのですね。
「二つの~」のほうは、図書館にて予約したところでした。
大好きな作品ということで、期待がもてそうです。ますます楽しみになりました。

しかし、児童にはまだまだ早い内容ですよね。いくらなんでも…。
2005/06/19 18:17 ふうう URL [ 編集 ]
こんにちは

チェンバーズの名前もジュネで紹介されていたことも知らなかったのですが、子供のために児童書漁りをしていた時に浅羽英子訳が決め手で購入しました。(たぶん私向きの本だろうと…)
「二人の間で本当はなにがあったのかわかった」と後書きにあり、「お~いチェンバーズおじさ~ん!」と叫びたくなりました。購入してから7、8年経ちますが、時々読み返したくなる本です。

英語に詳しい方ならもっと楽しめるんだろうな、と思います。隠語やイギリス独特の比喩が多く細かいニュアンスが掴めません。
質問してもいいですか?サウスエンドみやげって具体的に何なのでしょう…?

バリーとのたった7週間で今までと全く違う自分になったような体験をしたと思っていたハルも回想記を書き終えた今、自分は進行形の自分自身でしかないという結論を出す。残酷で清々しい答えだと思いました。

そろそろ子供(高3)が読んでも大丈夫と思うのですが…。でも児童書ではないですよね。

アキさんがご紹介されていた「二つの旅の終わりに」は未読ですので、探してみたいと思います。

ところで、カミングアウト(笑)は旦那様の体調を考えてお休み中ですよね?
2005/06/20 10:07 ハ長調 URL [ 編集 ]
>ハ長調さん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

そういえば、私は訳者で本をそろえたことはありませんでした。そういう揃え方もあるんですね。ほかの浅羽英子訳のものもチェックせねば…。

サウスエンドみやげ…私は勝手に「ほう、ヤってしまったってことね」と解釈したのですが、うう~ん、どうなんでしょうね。ほんとのところはわかりません。でも話の流れとしてはそれっぽいですよね。
高3のお子さんなら、ちょうどよさそうな気がいたします! 感受性のとぎすまされている今のうちにぜひ。

ところで、お聞きしたかったのですが、『ぼくらのサイテーの夏』、ご紹介していただいてすぐ読んだのですが、全然アヤシクなれなかったんです。とてもまっすぐな成長モノを読んでしまった気がして…。ぜひ妄想ポイントを教えてください。それでもう一度読んでみます。
なかなかいい味は出してるとおもうんですけど、桃井くんが、ほかの人とも1対1で付き合いだすので、イマイチ彼だけ特別な相手という感じがしなかったのですよ~~。

カミングアウトの件、このままフェードアウトしちゃおうかと思っていましたが(笑)、気にしてくださっていたのですね。
夫が家にいる間中も何度も言っちゃおうかと思ったのですが、言ったあと1日中顔をつきあわせるのも気詰まりだし、それで夫の具合が余計悪くなってもなあ、なんて理由を付けてそのままにしておりました。
そしたら、弱気になってきました。おいおい、どうにかしますので、気長におつきあいくださいませ。


2005/06/20 23:08 ふうう URL [ 編集 ]
お返事が少し空いてしまいました。ごめんなさい。

え~「ぼくらのサイテーの夏」ですが、それだけだと萌え所はありません…。しーん。すみません、すみません。

さわやかな成長モノで間違いないと思います。ただ久しぶりに男の子の友情を熱く描いた物語だったという事と、その後しばらくしてから、これは「ぼくらの~」にインスパイアされて書いた物ではないか?という3、4のBLがあったのです。それから「ぼくらの~」を読み返したら私の頭の中が妄想全開になってしまったのでした。すみません。
「ぼくらの~」お話自体は気に入っていただけたでしょうか?これがデビュー作ってすごいと思ったのですが、題材やテーマとしては(愛と救済その後の前進)かなりBLに近いとも思いました。

ところでハードカヴァーもしくは新書サイズで読まれましたか?そちらはやまだないとさんがイラストを描かれていたと思うのですが、私自身の夫へのBL愛好者宣言の先駆けとなった漫画家さんです。

まず最初に「ero・mala」を出し、食いついてきたのでその他のやまだないと作品を出し、「オマエ、こんなエロいの読んでいるのか?もっと他にない?」と聞かれ、その後小野塚カホリを出し、やまじえびねを出し、雁須磨子を出し…彼はBL系を自分からは買わないにせよ「そうか~ホモ物が好きなのか~」と納得し(最初は「オマエ本当は女の子が好きなの?」と聞かれましたが…これがカミングアウトすると陥りやすいパターンです。)あげくのはてに、ナチュラルにアニメイトに出入りし(ただ本を買うため!)読みたい作家が描いていれば平気で「FEEL」を購入する男になってしまいました…。
私の罪は重いでしょうか?

重ね重ねすみませんなのですが、浅羽莢子さんのお名前間違って打ってしまいました。パスワードを設定しなかったため直すことが出来ずすみません。

そして木原さんの話なのですが、私は幸運にも「眠る兎」が最初だったのでいまだにファンでいられると思っています。ファンというより必ず購入してしまう奴隷に近いです。
2005/06/27 20:55 ハ長調 URL [ 編集 ]
>ハ長調さん、
お返事ありがとうございました。

『ぼくらの~』に刺激されて書いたというBLものが気になってしまいました。それを読めば、『ぼくらの~』を妄想全開で読めるんでしょうか。
お話自体、とても気に入りました。いつの間にか仲良くなる二人と主人公の成長もいいですし、桃井くんのお兄さんと栗田くんの妹との関係も好きでした。

私が読んだのはハードカバーです。そのときは「あらマンガみたいなイラストね」としか思わなかったのですが、ほんとだ、やまだないとですね~。
私はこの方が原作の『フレンチドレッシング』の映画版は見たことがあるのですが、マンガをきちんと読んだことがありません。だんな様へのカミングアウトへの先駆けとなった漫画家さんだったのですか! ちょっとチェックせねば…。
だんな様の影響されっぷり、いいですね(ハ長調さんに罪はなく、だんな様に素地があったのだと思います)。
こういう関係に私もなれたらいいのですが。どーしましょう。

『眠る兎』、よかったですよね~。私は『恋愛時間』が最初でしたが、『甘い生活』やら『HOME』が最初だったらどうだったのか、自分を試したい気分です。私ももう奴隷かもしれません…。こんなに大変な思いをして絶版本やら雑誌切抜きを手に入れている作家さんってほかにはいませんし…。

今回はハ長調さんのカミングアウト顛末を知ることができ、大変有意義でした。どうもありがとうございました!
2005/06/28 22:21 ふうう URL [ 編集 ]















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    1年ほど前からM/M洋書を読み始め、今はKindle本とAudibleを併用して楽しんでいます。英語の勉強におすすめです。



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