男同士の愛に目覚めて20余年。夫と娘にバレてます。1年前からM/M洋書にはまってます。コメントTB、大歓迎☆
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大好き☆作家さんのページ


JL Merrow "MUSCLING THROUGH"

語り手は、アル。
ゴリラのようにでかくてゴツい男。
あまり難しいことは考えられず、絵の才能がある。
人の言うことを表面通りに受け取る。


恐ろしい見かけに反して、心は優しい。
仕事は、ケンブリッジでの観光名所となっている観光船(ボートみたいな)、パントの漕ぎ手。
(検索したら、ひっかかったのでリンクを貼っておきますね。
http://london.navi.com/special/5036381


アルはある晩、バーで飲んだ帰りに、裏通りで立ち〇ンをしていた。
終わったころに後ろにラリーがいて、振り向いたアルのブツを見た。
アルがそれをしまってからラリーににっこり笑いかけ、ラリーのほうに歩いていくと、
(それはアルの家の方角だったから)、ラリーはしまった、という顔をして青白くなる。
アルはラリーのその様子を酔っ払いすぎていると心配して送ることを申し出る。


「俺に君を家まで送らせてほしい。きみみたいなハンサムな人には何か起こるかもしれない。
このへんはあぶないから。先週、ここのちょっと先ですごく殴られてる奴をみたんだ」
とアルは言うんだけど、これはラリーにこう聞こえたにちがいない。
「家に連れていけ。お前みたいな優男には何が起こるか
わからないんだぜ。このへんは危険なんだ。先週、ここで殴られてた奴が
いたけど、同じ目に遭いたいのか?」


ラリーは、アルに脅されているのだと思って、怖くて抵抗できずに家まで送られ、
アルに財布を渡して帰ってほしいという。
ラリーは、財布は受け取ったものの、ラリーの住むテラスハウスの隣の家の人に、
ラリーの面倒を見てくれるよう頼み、財布も残していく。


アルにまったく脅す気はなかったと知ったらしきラリーからお礼の連絡があり、
二人で飲みにいったときから二人の関係はスタートし、あっという間に深い関係になる。
ラリーは大学教授。美術史を教えている。
そして、アルの絵を見て感動する。


アルはうそもつけないタイプなので、二人の間に駆け引きとかはない。
ちょっとしたすれちがいはあるけど、基本的にはずっとラブラブのまま進む。
なのに、なぜか退屈せずに読み進めてしまうのは、アルのことが心配になるからだと思う。
アルは本当に心が優しくて、たぶんきっと騙されやすいし、ラリーとの間には
知的な差もある。ラリーはもちろん、アルのその優しい心に惹かれたのだとは思うけど、
なんだか本当に大丈夫なんだろうかと、何か起こるんじゃなかろうかと、読み進めしまうのだと思う。


語り手が、アル一人なのがまたいいのだと思う。
M/Mは、よく、主人公二人の視点を変えて話が進むことが多く、
それってやり方によってはものすごくつまらない。
相手のことが全部見えてしまうから。


でもこの本では、語り手として大丈夫なのかと思うアルが1人で語っているので、
ラリーの心のうちまではわからない。
ラリーの態度と、言葉で、アルが理解するようにラリーの気持ちを理解するだけ。
だからそこに想像の余地が生まれて、おもしろくなるのだと思う。
まあ、もうちょっと何かあってもよかったとは思うけど。


心配な主人公を読みたい方におすすめ。
(ちなみに、アルが、「サヴァンか」と言われるシーンがある。
なのでアルはたぶん、発達障害を持つサヴァンなのかもしれない)。


Audibleがあるといいのだけど、これはない。
英語レベルとしてはそれほど難しくない。
アルが語り手だから抽象的だったりする難しい単語はない。
文法的にまちがっている言葉でしゃべっていることもある。
そのあたりもおもしろい。
『アルジャーノンに花束を』で知的に後退したあとに話す言葉があるけど、
そういう感じなのかもしれない。
(訛りも入っているかもしれないけど)




2017/10/15 14:49 BL洋書・翻訳物 TB(0) CM(0)


Sarina Bowen "Goodbye Paradise"

私は実は作者のファンで、ニュースレターを購読している。
なので、新刊M/Mの発売連絡がきたときから、もうずっとわくわくしていた。
事前にアマゾンで予約して、当日、「配信されました」メールをみたときの
喜びといったら…!!!


ちょうど、娘の卒業式の前日だったので、一気には読めなかったのだけど、
配信された日と、卒業式の次の日くらいで読み終わった。
なんせ、おもしろくて…!


主人公は、カルト教団で育った、カレブとジョシュ。
ジョシュはいつもカレブに助けられてきた。


一夫多妻の彼らの世界では、どうしたって男があまる。
ジョシュはあるとき、倉庫からの拳銃の紛失の責任を押し付けられ、
教団から放り出される。殴られて手足を縛られて、離れた場所にある長距離バスの
停留所のそばの道路に、50ドルだけ持たされて置き去りにされる。


カレブはジョシュが放り出されるのを予測していて、停留所で会おうとジョシュに言っていた。
カレブが追いついたとき、ジョシュは停留所のそばの寒空の下、熱を出していた。
カレブはジョシュを連れてモーテルに泊まる。
次の日わかったことは、二人が行き先にと定めていた、過去に教団を脱走した友人の姉の
家へは、所持金では全然足りないということ。
二人はヒッチハイクで、目的地を目指す。


この逃避行がハラハラドキドキさせてくれた。
お互いの気持ちの確認もあるし。
その後、なんとか落ち着いたところでまた一つの山が来る。
そのときの、ジョシュの変化が見ものだった。


この作者の、"Understatement of the year" "HIM" "US"には負けるけど、
おもしろく読ませてもらった。


この作品、過去に別のタイトル、別の作者名で出したもの。
このあらすじは見たことがあった。
でもちょうど、同じような、狂信的な教団からのおさななじみの脱走物を読んだばかりだったので、
読むのをやめていたのだった。
もう1冊、同じように別の作者名で出したものが、今度夏くらいに再度タイトルを
変えて出るらしい。それも楽しみ。


どちらも、先に教団から脱走した人が、家を持つときに、
あとから脱走してくる人のために余分に部屋を用意している。
自分が大変だったから、少しでも後進の人を助けようと思って。
こういうことはよくあることなのかもしれない。
ちょっとそういう教団脱出系のノンフィクションでも読んでみたいものだと思った。


ちなみに、今Audibleでは、"Spy's son"というものを聞いている。
M/Mではない。
ノンフィクションで、米国CIAで働いていた男が、お金のためにソビエトに情報を売り、
逮捕されたあと、今度は息子を使ってまたスパイを働く(そしてたぶん息子も逮捕される)のだけど、
その男の家庭環境から育った環境から、結婚生活から、親子関係から、
いろいろ調べて明らかにしているもの。
なかなかに興味深い。
ノンフィクションは、そういう、まったく自分の知らない世界のことを知れるからおもしろい。


2017/04/04 07:10 BL洋書・翻訳物 TB(0) CM(2)


Bill Konigsberg "Honestly Ben"
"Openly straight"の続き。時系列的にも続いている。
前作で語り手だったレイフの恋の相手、ベンが語り手となり話が進む。


レイフがゲイだと自覚していた、しかも前の学校ではカミングアウトまで
していたという事実に激怒したベンは、レイフをまだ許せていない。


クリスマス休暇後、ベンは校長室に呼ばれる。
毎年一人だけ成績優秀かつ運動にも優れている生徒がもらう賞の受賞者に選ばれたという。
その賞には奨学金もついてくるので、もらえれば大学に行けることが確定する。
ニューハンプシャーの農家の出身で、ナティック高校に奨学金で来ているベンに
とっては願ってもいない話だった。
受賞のためには、成績を保つように、数学でCなどとらぬよう、ときつく言い渡され、
ベンは苦手な数学にテスト前には徹夜で取り組むが、一向に理解が進む気がしない。


勉強にきた図書館で、ベンはハンナという女の子に出会う。
ハンナは、美人で、頭もよくて、話好きで、二人は会ってすぐに意気投合し、
ベンはハンナと付き合うようになる。


一方で、レイフとの心を開いた会話と、レイフの友達たちとのバカ騒ぎが恋しくなったベンは、
レイフと友情を復活する。
勉強と親の期待と将来へのプレッシャーに押しつぶされそうなベンは、どこへ向かうのか…。


前作での語り手であるレイフは、根が明るく、家庭環境にも恵まれていたので、
つらい状況でも、そこには楽観的なものが流れていた。
それが、ベンは、父親からネガティブ思考を叩き込まれているので、
思考がネガティブ。しかも、真面目に生きねば、という気持ちが強すぎて、
自分で自分の首を絞めてて、読んでいてつらい。
おまけに、ノーマルに生きねば、と思っているからレイフへの気持ちをなかなか認めようとしない。


いったいどこで自分に正直に生きるのか…と心配になった。
ハンナと付き合いだしてしまうし。
自分ではない、他人の期待に沿っていては、一生うそをついたままで暮らすようなものだ、
とやっと気づくまでの道のりが遠い。
そして気付いたあとのやり方が、今度は激しすぎ。
もうちょっと、マイルドにいけばいいのに、と思わないでもないけど、
それが若さというものなのかもしれない。


ところで、レイフとベンの友達に、トビーという子が出てきて、
当初はカミングアウトしたゲイ、とみんなに認識されていたけど、
途中でみなに、自分の中での性別があいまいな「セクシャル・フルイディティ」だと
再度カミングアウトする。そのときに、トビーはその言葉を説明するチラシを配って、
日によって自分を「男」と認識したり「女」と認識したりする、と書いている。
そして、he/she/they のいずれで呼んでくれてかまわない、と書いている。
(英語は、そのへんをはっきりさせるから大変ね)


この「セクシャル・フルイディティ」を検索したら、ジョニー・ディップの娘のことが
ひっかかったんだけど、たぶん、新しい考え方。
自分の中での性別の認識があいまい/日によって変化する、というのと、
好きになる相手の性別が定まらない、という2つの意味があるようである。


また、もう一人の友達、アルビーは、「アセクシャル」であると書かれていた。
これは、誰にも性的欲求を感じない人たちのこと。


作者が新しい性別の認識/性的志向の認識を本にとりいれているのは明らかなんだけど、
ベンの性的志向の認識が、「バイでもなくゲイでもなく、基本はストレートだけど、レイフにだけは欲情する」
つまり、「好きになった相手が、たまたま男の子だっただけで、ゲイではない」というもの。
それは確かに、アメリカのM/Mとかカミングアウトものには出てこない認識なので新しい。
でも、これって、いわゆる日本のBLの根底にある昔っからの定石の考え方。
アメリカ的には新しい認識が、日本BL的には使い古された認識で、ちょっとそこは、今更感があった。
これからはやってくるのかしら、この考え方。


ちょっとそういう啓蒙的なところが目についたせいか、ベンの性格のせいか、
前作ほどの勢いとか楽しさはなかったけど、今回も十分楽しませてもらった。
ほかのも読みたいのだけど、この作者さん、Audibleを出していないのが残念。



2017/04/03 07:14 BL洋書・翻訳物 TB(0) CM(0)
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プロフィール

ふうう

  • Author:ふうう
  • アラフォー主腐。ときどきバイト。日本の右傾化と、やつらの出現(だんだん暖かくなってきたから…)を恐れる日々。
    1年ほど前からM/M洋書を読み始め、今はKindle本とAudibleを併用して楽しんでいます。英語の勉強におすすめです。



    好きな人々
    コミック:日高ショーコ、秀良子、緒川千世、依田沙江美、今市子、萩尾望都、紺野キタ
    小説:木原音瀬、凪良ゆう、佐田三季、高村薫


    ☆特に木原さん大好きです☆
    ☆凪良さんは、白なぎさんより黒なぎさんのほうが好き。でも必ず作家買い☆
    ☆痛い系、執着系のお話が好き☆


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[著]秀良子

さすが秀さんだけあって、すごくいい。物語は始まったばかり。





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